サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版 付録Eより抜粋
災害や事故の後に、アルコールや薬を使用することについて
災害や事故の後に、アルコール、処方薬、その他の薬品類の使用量をあげる人がいます。
アルコールや薬物は、辛い気持ちや、ストレスからくるからだの症状(頭痛や筋肉の緊張)を
抑えるのに、役立つでしょうか。
実際のところ、長い目でみれば、これらの使用量を増やして状況がよくなることは
ありません。というのは、こういった物質は、自然な催眠のサイクルを乱し、健康状態を悪化させ
人間関係をこじらせていくからです。依存をひきおこすこともあります。
もしあなたが、災害や事故の後、アルコールや薬品類の使用量をあげているなら、
あるいはなんらかの問題を抱えているなら、使用量を減らすこと、もしくは使用をコントロールする
ための援助を求めることが必要です。
- アルコール、医薬品の使用量の変化に、注意してください
- 処方箋あるいは市販薬は、用法通りに正しく使用しましょう。
- きちんとした食事、運動、十分な睡眠をとり、家族や周囲の人々に支えてもらいましょう。
- 処方薬でも市販薬でも、使用量を増やしたいと感じたときには、医師や薬剤師などの
専門家に相談してください。 - 不安、抑うつ、筋肉の緊張、睡眠障害を安全に改善していく方法について、専門家に
相談してください。 - 災害以降、どうしてもうまくアルコールや薬物のコントロールができなくなっている場合は、
そのための援助を求めましょう。 - 薬物乱用の問題に心当たりがある人は、医師またはカウンセラーに相談してください。
アルコールや薬物を手放すことに成功した人が、災害の経験によって、再びそれらを使用したい
という誘惑にさいなまれたり、実際に使用してしまうことがあります。
災害が本気で回復に取り組もうとする思いを強めることもあります。
大事なのは、あなたがどんな経験をしていようとも、回復したいという意思を持ち続けることです。
- 薬物乱用の回復支援グループへの参加を増やしましょう。
- 災害機器カウンセリングを受けている場合は、過去のアルコール、または薬物の問題について、カウンセラーに話してください。
- 地元を退去させられている場合は、今いる場所で利用できるアルコール・薬物依存の回復サポートグループを探す手伝いをしてくれるよう、災害担当者に話してください。あるいは、新しいサポートグループの立ち上げを要請してください。
- 家族や友人に話して、あなたがアルコールあるいは薬物に近づかないよう、支えてもらいましょう。
- ピア・サポーター、あるいは薬物カウンセラーがいるなら、今の状況について話しましょう。
- これまで再発を防ぐのに役立ったサポートがあれば、積極的に活用しましょう。
「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き第2版」より抜粋
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