「ねたむ気持ち」を上手に活用する方法
「うらやましく思う気持ち」と「ねたむ気持ち」
「・・・いいなぁ。あの人ばっかり○○できて…。」
「なんであの人は手に入れられるのよっ!」
そんな言葉を使ってひとしきり腹を立てた後、
自己嫌悪に陥ってしまった経験はありませんか?
人は、自分が手に入れたいものや理想の姿に対して
『自分にも○○は手に入れられるはずだ』
『自分の方があの人よりも勝っている(適している)』
と思っているとき、
誰かがそれを手に入れてしまうと
「うらやましく思う気持ち」と同時に
「ねたむ気持ち」が湧き起こることがあります。
「うらやましいなぁ。よし私も頑張るぞ〜!!」
というポジティブなスイッチが入ってくれるといいのですが、
すべての出来事にそのスイッチが入るとは限りません。
ときにその「ねたむ気持ち」が強調されすぎると、
「どうせ私なんて…」と自分を責めてしまったり、
「別にそんなの必要ないわ」と、自分の気持ちにウソの折り合いをつけてしまったり、
欲しいものを手に入れた相手に冷たく当たってしまうなど
自分や相手を必要以上に攻撃してしまうことがあります。
また、事実を直視しないように、それを手に入れた人と
距離を置いてしまう状況を
自らつくってしまうこともあるかもしれません。
これでは、持ち続けてきた交際範囲を狭めてしまう結果となり、
「欲しいもの」を手に入れるための良い情報や
せっかくのチャンスを取り逃してしまうことにもつながってしまいます。
*
ではこの「ねたむ気持ち」と上手につき合っていくにはどうすればいいのでしょうか?
相手をねたんでいる時間も、自分の大切な人生の時間です。
まずは、ひと呼吸おいて、「ねたむ気持ち」を持つことで
自分の欲しいものが手に入るのかどうか?
そこから冷静に考えていきましょう。
誰かをねたむために時間を費やすのではなく
「じゃあ自分が欲しいものって何なの?」
「自分が欲しいものを手に入れるためにはどうしたらいいの?」
と静かに自分に問いかけてみてください。
いかがですか?
自分が欲しいものをしっかりと把握できたでしょうか。
今本当に「欲しいもの」「手に入れたいもの」は何でしたか?
*
手に入れたいものがわかったら次はこのように問いかけてみてください。
「それを手に入れたら、どんな良いことがあるかしら?」
「それを手に入れたときには、どんな自分になっているかしら?」
イメージする上でのポイントとして、
今できるかできないかは少し横においてみることです。
未来の自分がそれを手に入れたときや、
手に入れた後の自分を
のびのびとイメージしてみてください。
イメージできましたか?
大切なことは、
それをイメージしたときにワクワクした気持ちを持てているかどうか。
その目標に本当の意味や目的を自分でしっかり見出し、
感じ取れているかどうかです。
「欲しいもの」が明確になると
「よし!私も頑張るぞ!じゃあどこから取りかかろうかな?」
という
ポジティブなスイッチが入りやすくなり、
それを手に入れるための最善の方法も
見つけやすくなります。
イメージができたら、今現在の自分や他者に対する思考・言動・方法で
「欲しいもの」が手に入りそうかどうかを振り返ってみましょう。
毎日の思考・行動、発している言葉は
ネガティブなことばかり続いていませんか?
今自分が選んでいる方法で、ワクワクとイメージした未来へ
近づいていけそうですか?
もし、近づきそうにないのであれば、どのような言動・思考・方法なら
近づいていけそうか考えて、変えられる範囲で変えてみましょう。
本当に手に入れたいものを見つけ直すいろいろな問いかけを
自分にしながら気持ちの整理をして
「本当に自分が手に入れたいもの」を見つけ直してみましょう。
*
はじめは面倒に感じ、投げ出したくなることもあるかもしれません。
でも繰り返し自分に問いかけ、答えを出していく過程で取り組む姿勢にも
少しずつ変化が現れてきます。
その中で「相手をねたむ」という今までのような気持ちが薄れ、
必要以上に他者へ目が向かなくなっている自分の変化にも
気づいていけるでしょう。
さらに、
「○○できてとてもうらやましいわ」
「○○さん本当に良かったわね。私も頑張るわ!」
というような、あたたかでポジティブな言葉を
相手に伝えることもできるようになるかもしれません。
そのような変化は自分の内面に心地良さや豊かさを与え、
それが自信にもつながっていきます。
「ねたむ気持ち」に気づいたときは
「本当に欲しいものを手に入れるための合図」と捉え
上手に活用していきましょう。
【カウンセラー原恵美のコラム目次に戻る】