こころルーム表参道
こころルーム表参道

サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版 付録Eより抜粋

恐ろしいことが起こったとき〜こころやからだにあらわれる反応

【建設的な変化】ものごとの優先順位・世界観・人生の見通しなど

・家族や友人の大切さが、身にしみてわかるようになる
・困難なことに立ち向かう力がわいてくる(前向きな行動計画、考えの焦点の変化、ユーモア、受容を通じて)
・日々に期待することや「よい一日」とはどのようなものか、といったことに対する考えが変化する
・ものごとの優先順位が変化し、家族や友人と過ごす充実した時間が、それまで以上に大事になる
・自分・家族・友人・あるいは精神的なものや信仰にたいして、しっかりと向き合うようになる


【愛する人が亡くなったときによく起こる反応】

 気持ちが混乱する・マヒする、信じられない、当惑する、途方にくれる
 亡くなった人、あるいはその死に責任があるとみなされている人に対して、怒りをもつ
 吐き気、倦怠感、ふるえ、脱力感などの強い身体反応が起こる
 自分が生きていることに対して、罪の意識をもつ
 痛切な悲しみ、怒り、恐怖など、嵐のような感情がわいてくる
 病気やケガをしやすくなる
 仕事の能率が低下する。決断することが困難になる
 望まないときにまで、死んだ人のことが心に浮かぶ
 死んだ人に会いたいと痛切に願う。その人を探し出したいと切望する
 (特に子どもと思春期)自分、あるいは親が死ぬかもしれないと心配する
 (子どもと思春期)親や愛する人から離れると、不安になる


【助けになること】

 誰かに話して支えてもらう、誰かにそばにいてもらう
 気分転換をする(スポーツ、趣味、読書)
 十分な休養と、健康的な食事をとる
 いつもの日課を維持するよう努める
 適度な運動をする
 楽しいことを計画する
 休息する
 亡くなった、愛する人の思い出を話す

 状況をよくするためにすぐにやれそうな、現実的なことに集中する
 リラックスできることをする(呼吸法、瞑想、静かに自分に語りかける、気分が落ち着く音楽を聴く)
 サポートグループに参加する
 日記をつける
 カウンセリングを受ける


【助けにならないこと】

 アルコールや薬で紛らわせる
 家族や友達とのつきあいから、極端にひきこもる
 食べ過ぎる、あるいは食べない
 楽しい活動を遠ざける

 仕事に没頭する
 暴力をふるう、ケンカをする
 危険なことをする(無謀な運転、薬物乱用、安全に配慮しない)
 他人のせいにする

 できごとや愛する人の死について、考えること、話すことを、極端に避ける
 自分を粗末にあつかう
 ゲームをやりすぎる





もくじ 次へ




「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き第2版」より抜粋
ダウンロード先はこちら
 
リンク先[兵庫県こころのケアセンターさまHP]