こころルーム表参道
こころルーム表参道

サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版 付録Eより抜粋

人と人のつながり

【誰かを支える】

あなたは、災害の体験をのりこえようとしている家族や友人を、一緒に過ごしたり
じっくり話をきいてあげたりすることで、支えることができます。
多くの人は、自分のことを大事に思ってくれる人とのつながりに支えられて、 回復していきます。
自分の体験をあまり話さないことを選ぶ人もいれば、 話すことを必要とする人もいます。
災害の体験を話すことで、それに圧倒されずにいられると感じる人と、
親しい安心できる人たちとただ一緒に過ごすことで、気持ちが楽になる人がいるからです。
誰かをサポートすることに役立つ情報を以下に挙げておきます。

◆支えを遠ざける理由◆
自分が何を必要としているのかわからない
きまりが悪い、「弱い」と感じている
コントロールがきかなくなりそうだと感じている

他の人の重荷になりたくない
役に立つのか疑っている。他の人には分からないと思っている
以前に支援を受けようとしたが、思うような助けが得られなかった

できごとについて考えたり、感じたりすることを避けている
相手が落ち込むか、あるいは批判的になると感じている
どこへ行けば助けてもらえるのか、わからない

◆支えるときに役立つこと◆
相手への関心、配慮、思いやりを示す
邪魔の入らない時間と場所を選ぶ
思い込みや判断から、自由になる

その人なりの受け止め方と対処のしかたに、敬意を示す
この種のストレスから回復するには、時間がかかることをしっておく
その人が、自分で答えを探し出せるように手助けする

災害に対する自然な反応、健康的な対処法について伝える
その人の回復する力を信じる
必要であれば、何度でも話をしたりそばにいることを申し出る

◆支えるときに役に立たないこと◆
その人の話に耳を傾けず、あなたの個人的な経験について話す
辛いことを話しているときに、話の腰を折る
あなたのようにうまく対処できないからといって、その人が弱い、
あるいは大げさであるかのように扱う
その人の不安に耳を傾けずに、あるいは何がその人の役に立つかを尋ねずに、
一方的に助言する
「もっとひどいことにならなくて幸運だった」と言う

◆あなたが十分支えられないとき◆
次の専門家の見解を伝える。
「行動を避けたりひきこもったりすることによって、苦しみはさらに深くなる傾向がある。
誰かに支えてもらうことは、回復の助けになる」
同じ体験をした人たちによるサポートグループに参加することを勧める
カウンセラー、宗教関係者、医療の専門家に相談するよう勧め、
つきそいを申し出る あなたの仲間に協力を求めて、みんなでその人をサポートする




もくじ 次へ次へ




「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き第2版」より抜粋
ダウンロード先はこちら
 
リンク先[兵庫県こころのケアセンターさまHP]