こころルーム表参道
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サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き 第2版 付録Eより抜粋

このページには、災害にあった人へ
どのような対応をしたらいいのか、反応や行動への理解の仕方
援助の方法をライフステージ別(※)で掲載しています。
当ホームページでは、資料の中のいくつかを抜粋して
随時掲載してまいります。
※乳幼児・就学前の子ども・小学生の子ども・思春期の子ども・大人

反応には、個人差がありますので、区分されたライフステージにかかわらず、
ご自身に必要な部分を切り取ってお役立てください。

また、例題中には海外に多い台風を例に対応の具体例が掲載されていますので
必要な箇所を変えてお役立てください。(こころルーム表参道)

小学生の子どもをもつ親への助言

【子どもの様子・・・その1】

何が起こったかよく理解できず、混乱している

(どのように対応するか)
起こったことについて子どもに聞かれたら、すぐにわかりやすく説明してください。子どもたちを怖がら せるような、細かい描写はしないでください。差し迫った危険の有無について、子どもが十分理解し ていなかったり、混乱したりしている場合は、正しい情報を伝えましょう。
みんなを守るために働いている人たちがいることを、必要ならさらに助けてもらえることを、
 話してやりましょう。
次に起こることは、予測できることを子どもに示してください。

(対応の具体例)
「また台風がくるぞって、言っている子たちがいるね。でも、私たちが今いるところは安全なのよ」
子どもの疑問には、何度でも、いらいらせずに答えてやりましょう。家族の安全を保証してください。
これからのことについて(特に、学校や住むところについて)子どもたちに話してやりましょう。



【子どもの様子・・・その2】

自分を責める
この年代の子どもは、自分に何か責任があったのかも、あるいは、何かできたはずなのになどと、
思い悩むことがあります。そのような悩みを、打ち明けられずにいることもあります。

(どのように対応するか)
悩みを口にできる機会を与えてください。
その子のせいではない理由を説明して、子どもを安心させてやりましょう。

(対応の具体例)
「今回みたいな災害が起こると、みんな、他にできたことがあったんじゃないかとか、自分には何か できたはずなのにとか、考えてしまうんだ。子どもだけじゃなくて、大人だってそうなんだよ。
 でもだからといって、その人が悪いということではないんだよ」と説明してください。
「覚えてる?消防士さんがペッパーは誰にも助けられない、って言ってたこと。
 あなたのせいじゃないのよ」



【子どもの様子・・・その3】

出来事が再び起こるのではないか、とおびえる
出来事を思いださせるものに反応する


(どのように対応するか)
出来事を思い出すきっかけ(人、場所、音、匂い、感覚、時刻など)を特定してください。出来事のき っかけの違いを区別できるよう、手助けしてください。
必要なだけ安心感を与えてください。
出来事に関する報道から、子どもを守ってください。災害が再び起こっているのではないか、
 とおびえるきっかけになります。

(対応の具体例)
出来事を思い出していることが自分でわかっているときには、次のように言ってやりましょう。
 「こんなふうに自分で言い聞かせるといいよ。『雨のせいで台風のことを思い出して私はドキドキして いる。でも、これは台風じゃない。私は安全だ』って」。
「テレビを見るのはちょっとお休みしましょうね」

※随時更新してまいります

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「サイコロジカル・ファーストエイド 実施の手引き第2版」より抜粋
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リンク先[兵庫県こころのケアセンターさまHP]